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うつ病の診断~「大うつ病エピソード」の有無

うつ病の診断は、基本的に医師による問診が中心となります。特に「大うつ病エピソード」があるかどうかの確認が、うつ病を確定する目安となっています。

うつ病診断の目安となるのは、「大うつ病エピソード」の有無

血しょう中のEAP濃度 うつ病は、もともと「大うつ病性障害」という名称で呼ばれていました。これはうつ状態だけが長く続く病気のことで、同じうつ症状があっても双極性障害(躁うつ病)などとは区別するために使われていた名称です。

その後、定義の拡大などから現在では「大うつ病」の名称は使われなくなりましたが、現在でもうつ病の診断には「大うつ病エピソード」の有無が重視されています。

うつ病のガイドラインでは、診断の目安として「抑うつ感」と「興味や楽しみの喪失」を重要なものとして挙げています。他にもうつ病には、身体の不調などさまざまな症状がありますが、これら2つはうつ病と診断するために欠かせない条件となっているのです。

また大うつ病エピソードがあっても、同時に躁状態のエピソードも持っている患者の場合は、「双極性障害」に分類されます。

DSM-Ⅳによる、うつ病の定義

うつ病のガイドラインとして世界中で広く使われているものの1つに、アメリカ精神医学会が作成した「DSM-Ⅳ」というものがあります。全部で9つの症状を挙げていますが、そのうち①の「抑うつ感」と②の「興味や楽しみの喪失」を必須として、他に最低3つが当てはまる場合をうつ病と定義しています。

①抑うつ気分が、ほぼ毎日続く。
②何事にも興味を持てず、楽しみも感じられず無気力な状態である。
③食欲が低下し、体重が大幅に減少している。
④入眠障害や中途覚醒、または睡眠過多などの睡眠障害がある。
⑤精神的に落ち着きがなくなる、もしくは動作や会話などが鈍くなる。
⑥疲れやすく、だるい。気力が湧いてこない。
⑦自分自身に価値を見出せず、自分を過度に責めてしまう。
⑧集中力や思考力、決断力が低下した。
⑨死にたい、自分はこの世にいないほうがいいと考えてしまう。

DMS-Ⅳでは、上記のうち①と②と含めて5個以上該当し、いずれも2週間以上続いていて生活に支障が出ている場合に、うつ病と判断されます。

ただし現場でのうつ病診断は、担当する医師によるところも大きく、内科疾患のように明確な診断が難しいのも事実です。実際、患者による症状の自己申告と、問診時の様子を手がかりにするしかないのが現状ですので、まずは薬を処方して効果を確認してみる、といった流れがよく見られます。