HOME → うつ病の検査と診断 → うつ病診断の重要性

うつ病診断の重要性

うつ病は厳密にはいくつもの種類に分類できる疾患ですが、一般にうつ病と呼ぶ場合は大うつ病エピソードで考えます。現在のうつ病診断では、この大うつ病エピソードの診断基準が用いられるのが普通です。そして、このうつ病の診断が的確になされること、うつ病の診断を適切に受けることが重要です。

気分障害や精神科系の疾患は診断が重要

気分障害 どのような病気であれ、間違いのない的確な診断が重要であることはいうまでもないことです。その大前提がある上で、それでも声を大にして診断の重要性を叫びたいのがうつ病です。 この意味するところは、患者さん本人がうつ病の可能性に気付かないことには何も始まらないどころか、状況は悪くなるということを認識して欲しいということです。近年になってうつ病の診断を受ける人数が増えています。しかし、まだまだ医療機関に足を運んでいない潜在的な患者が多数いると考えられているのです。

また、身体の異常を感じて病院へは行くものの、個別の症状に気をとられて本来受診すべき診療科ではない診療科にかかっているケースもあります。受診した診療科の医師がうつ病の可能性に着目してくれれば専門医への紹介を行ってくれるでしょうから良いですが、そういまくいくとばかりは限りません。

うつ病は正しく診断がなされないと治療が仇となる危険性があります。症状がある部位の身体的な疾患だと考えている限り、うつ病が良くなることはありませんし、悪化の可能性もあるでしょう。体調不良が長く続いて困っているという人の中にも、じつはうつ病だったというケースがあるのです。

さらに、うつ病と躁うつ病、その他の精神科系疾患を間違えないようにしなければなりません。基本的な特徴が従来のものとは完全に異なっている新型うつ病に至っては、治療のアプローチも別個に考えないといけないという意見もあります。

患者さんの側が知識を深める必要がある

専門の医師に診察してもらえば的確な診断を受けられることはいうまでもありませんが、そこに到達するためには患者さん自身がうつ病に思い至るだけの知識が必要です。それだけでなく、きちんと治療を受けないといけない疾患であることをしっかりと理解しておく必要もあるのです。

ただ、現在でも一部にはうつ病に対する偏見が残っている状況があります。怠け病だとか、甘えているだけだとか、心ない中傷まであったのでは患者さんもたまりませんし、そのような環境では診断も治療も絵に描いた餅になりかねないでしょう。国が労働安全衛生法を改正して事業者に対するストレスチェックとその後の措置の義務化を行う時代となったいま、一般のレベルでもより一層の意識改革が必要です。