HOME → うつ病の治療法 → 医療機器を使ったうつ病治療

医療機器を使ったうつ病治療

うつ病治療の一環として、「電気けいれん療法」などの医療機器を使った方法もあります。患者さんの頭に電流を流すもので、自殺のリスクが高いなど、うつが重症化している場合に用いられています。

電流で脳に刺激を与える「電気けいれん療法」

医療機器 電気けいれん療法とは、うつ病患者さんの頭皮に電極をつけ、電流を流してけいれんを起こす治療法です。もともと統合失調症の治療として開発されました。

一見すると恐ろしい治療法に思えますが、最近ではあらかじめ全身麻酔をおこないますので、体にけいれんが起きることもなく苦痛も少ない方法になっています。 また基本的には入院施設のある、ある程度大きな病院でしか受けることができません。

おもに抗うつ剤の効果が十分でない場合や、自殺の危険が差し迫っている場合に用いられ、患者さんによっては大きな効果をあげています。 実際、健康保険も適用されているほど、その効果が認められている治療法です。

ちなみに死亡例や重度の後遺症が残る危険性は、5万回に1回程度といわれています。これは出産による危険よりも低い数値ですので、安全性は高いといえるでしょう。 ただし不整脈や血圧の上昇、一時的な記憶障害や頭痛などの副作用は報告されています。

治療は基本的に、週2~3回の頻度で3~4週間続けます。再発を防止するため、最低でも5回はおこなうべきとされています。 ただし基本的には薬による治療効果が良くない場合に限られますし、中には電気けいれん療法に懐疑的な医師もいます。

その他の医療機器を使った治療法

似たような方法として、電磁石を使った「経頭蓋磁気刺激法(TMS)」もあります。これも頭に弱い電流を流すことで治療するものですが、電気けいれん療法と違うのは頭皮に直接、電極をつけるのではなく、頭の周りに強い磁場を発生させることで電流を流す点です。

磁場を作る場所によって電流が流れる部位も異なりますので、電気けいれん療法よりやや難易度は高いといえます。実際に活用している医療機関もありますが、まだ研究の余地があるとして健康保険は適用されていません。

他にも強い光を浴びる「光療法」などもあります。特に日照時間の少ない冬期間に見られる「季節性うつ病」の治療に役立てられており、この場合は抗うつ剤よりも光療法のほうが有効であることが分かっています。