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新型うつ病はうつ病なのか

うつ病にはその原因や症状などでさまざまなタイプがあります。そんな中で、最近になって特に注目を集めているのが新型うつ病と呼ばれるタイプのものです。この新型うつ病ですが、専門家の間でもうつ病だとする人と、うつ病ではないとする人に分かれているようです。実際のところはどうなのでしょう。新型うつ病は本物のうつ病なのでしょうか。

新型うつ病とはどのような疾患なのか

新型うつ病 まず、前提として医学的には新型うつ病という言葉は存在しません。これはマスコミが作り上げた造語です。ですが、一般化しているのでひとつの概念として使用します。

さて、新型うつ病は従来のうつ病の概念を根底からくつがえす衝撃的な疾患です。なにが衝撃的かといえば、うつ病的な症状が出る場面が仕事に関係したものに限定される点です。そして、新型うつ病はそのほとんどが若年層に見られる疾患なのです。

つまり、若い新入社員などが職場や仕事に関係する場面で抑うつ症状などを訴えるが、仕事に関係ない場面ではまったく症状もなく普通に生活することができるという疾患なのです。

また、従来のうつ病の場合は、患者さんは可能な限り自分がうつ病であることを伏せる傾向にあり、体調が悪くてもなかなか仕事を休もうとはしない。このような状況になったのも自分に大きな責任があり、周囲に対して申し訳が立たないという思いを持つのが特徴でした。

それに対し、新型うつ病では、積極的にうつ病であることを公言し、医療機関にも進んでかかり診断書を準備して休職を申し出る。自分がこんな目に遭うのは職場や上司の責任であり、大変迷惑しているとの思いがあるのが特徴です。

新型うつ病はうつ病ではないとする立場

ここまで従来のうつ病と様相を異にする新型うつ病ですが、これはうつ病ではないとする立場を見てみると次のような見解があります。 ・非定形うつ病
うつ病が明確な原因がなくいつも症状に苦しむのに対し、新型うつ病にそういった部分はなく、自己に不都合なときに症状が出て、その状況がなくなると一気に元気になるという点で非定形うつ病だとする見解です。

・他の系統の疾患
新型うつ病には前述したようなうつ病の特徴がないのでうつ病と考えることはできない。他の疾患の系統である可能性を考えようというものです。

新型うつ病もうつ病であるとする立場

・「新型」うつ病
「従来型」うつ病と「新型」うつ病があるという立場で、要するに「うつ病」の中の分類とする考え方です。この考えには、新型うつ病は「うつ病」が時代とともに変化した一態様とするものもあります。

実は、非定形うつ病だとしてうつ病ではないとする立場は、うつ病の中に従来型と新型を含む非定形があるとする立場と事実上同じと言えます。

こうしてみると、新型うつもうつ病であるとする立場の方が優勢と言えるでしょう。しかし、肝心なのは区分けではなく予防と治療です。そのための区分けは重要ですが、そうでない区分けなら意味はありません。